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点字ブロックものがたり

【最終回】 地域ぐるみで建立したモニュメント

幸せへの黄色い道しるべ

記念すべき点字ブロック第一号。安全交通試験研究センターに大切に保管されています。
記念すべき点字ブロック第一号。安全交通試験研究センターに大切に保管されています。
三宅精一が半生を捧げ、三郎がその遺志を受け継いだ点字ブロックは、2001(平成13)年にJIS化、晴れて「成人式」を迎えました。地域ぐるみで「発祥の地 モニュメント」が建立されたのは、それから9年を経た2010(平成22)年3月18日のことでした。

2010(平成22)年3月18日、原尾島交差点に「点字ブロック発祥の地」モニュメントが完成し、約200人の出席者を迎えて除幕セレモニーが行われました。
モニュメントの建立は、前年の秋から、竹内昌彦氏(岡山県立岡山盲学校元教頭)が音頭を取って、岡山県視覚障害者協会を中心とする実行委員会が着々と進めてきました。県や市の関係者、障害者支援団体ばかりではなく、近辺の小中学校、町内会、地元有志の人たちがこの動きに参加し、地域ぐるみの一大プロジェクトとなったのです。

「暗礁を恐れぬ 希望の眼となれ ここから世界へ ここから未来へ」
右から2番目は竹内昌彦氏。<br>左から2番目が三宅三郎氏。兄から引き継いだ遺志をここまで繋いで来られた立役者です。常に皆さんを支え、感謝し続けられています。
右から2番目は竹内昌彦氏。
左から2番目が三宅三郎氏。兄から引き継いだ遺志をここまで繋いで来られた立役者です。常に皆さんを支え、感謝し続けられています。
思い起こせば、2016年の夏、このフレーズが刻まれたモニュメントを初めて前にしたときの“センス・オブ・ワンダー”が、連載を続けてきた変わらぬ原動力になりました。
それ以来、道路や駅のプラットフォームで靴底に黄色いブロックの感触を確かめるたびに、「点字ブロックものがたり」が織りなす人間模様に想いを馳せる自分がいます。

除幕セレモニーでは、竹内氏が点字ブロックを「幸せへの黄色い道しるべ」と呼び、エールを送りました。これを受けて、市民グループ「顔晴れOKAYAMA」が応援歌を創り、喜びを分かち合いました。本連載の結びに代えて、その一節(一番)を紹介します。

幸せの黄色い道  ~点字ブロック発祥の地 岡山~
作詞・作曲 顔晴れOKAYAMA
足元を見ごらん 黄色い道しるべ
あなたの歩み照らす 愛をつなぐ点と線
友の瞳導く 光続くように
幸せの羅針盤 自由の扉開く
心に映るみんなの笑顔
太陽のぬくもり 大地のリズム
点は線に 愛は力に 世界は一つになる
この世に生まれた喜び この歌に乗せて
ゆこう Love in all
つながれ 幸せの黄色い道

この物語に最後までお付き合いくださったあなたには、どんな道しるべがありますか。ご自身の幸せへの道と重ねて、歌詞を味わっていただければ、このうえなく幸せです。

2016/11/29

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