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岡山県の会陽まとめ

宝木(しんぎ)が出来上がるまで

会陽の本格的な準備はやはり『宝木』からです。
神聖な宝木がどのように出来上がるのか。
日を追ってお伝えします。


【会陽事始め 会陽19日前

会陽はだか祭りの無事と安全を祈るための法会(ほうえ=法要)の事です。
宝木を原木から削り出すために使用する道具一式を、手入れしていきます。
【宝木取り 会陽17日前

宝木は原木を採取するところから始まります。
それぞれ、会陽の1か月~2週間前の吉日を選び住職や神主が深夜に境内の山林で吉方に向かって伐るところが多いそうです。原木の樹種や場所は秘密にされています。

寺の裏山、また境内に山林を持たない西大寺観音院様などは同宗の如法寺無量寿院まで原木を取りに向かっています。
使者たちは昔から伝えられている出で立ちに身を包み、深夜に観音院を出発します。
出発から戻ってくるまでを、いっさい無言で行われます。
宝木は『陰』『陽』の2本。よって原木も2本準備されます。

昔は途中で人に会っても引き返して最初から行っていたそうです。
【宝木削り(作り)】

住職や宮司が吉日を選び一室に籠って極秘のうちに行います。

身を清め、読経を終え、製作に取り掛かっているようです。
午前中に終わるように時間を見計らって作ってる寺社もあります。

形状は丸い棒状のものが多いですが、中には五角形や1つの寶木を割って『陰』『陽』にするところもあるようです。
【香を刷り込む】

香を塗り込み、牛玉宝印(ごおうほういん)や奉書紙で包みます。
包み方はそれぞれの寺、神社で異なるようで、何重にも包んだり、お札や小枝とともに包んだり、仕上げ方はかなり違うようです。
宝木の完成です
宝木の完成です
宝木は極秘のうちに完成します。そのまま牛玉宝印(ごおうほういん)に包まれるため、目に触れることはありません。
会陽当日、投下された後に、福男の手元に授かり、指定された場所(西大寺会陽の場合は仮受所)で確認されるまでの短時間、福男と限られた人にのみ触れる事が出来るのです。


串牛玉(くしごおう)や牛玉宝印(ごおうほういん)は

牛玉宝印(ごおうほういん)
牛玉宝印(ごおうほういん)
串牛玉(くしごおう)
串牛玉(くしごおう)
【牛玉宝印(ごおうほういん)】

厄除けの護符。
もともとは信者に授与していましたが、希望者が殺到するようになったので、代わりに『宝木』が投下されるようになったといわれています。宝木を賜った福男は、宝木を祝主渡し、中に巻いてあるこの『牛玉宝印』を戴くことが有り難いのです。


版木を使って刷ったもので宝木や串牛玉を包む役割もしています。


【串牛玉(くしごおう)】

宝木はを投下する直前に投下する『串牛玉(くしごおう)』
宝木を取った残りの原木から作る事が多いが、別材で作るところもあるようです。

串牛玉をいただくと、一年中無病息災、また豊作になるといわれています。

2016/12/21

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