畳の表替えってどうするの?(その3)
小山畳店
今こそ窓を開け放ち外気を取り込み畳を替えよう!
畳表を裁断する〜端止めをする
目定規で上前をおとす〜イグサの目を通す
縫着〜寸法をする〜染土の拭きあげ
いつもありがとうございます。小山畳店です。
さて、4月に入って、昼間の汗をかくような暑い時間と朝晩の寒さで体温調節がむずかしい気候ですが、この時期は腰痛が多いそうなので皆さんも気をつけて下さいね。
さて、前回からしばらく間があいてしまいましたが、春の表替えシーズンにあわせて始めたこの企画、3回目になりました。この拙い文章ではありますが、読んでいただいている方もおられるようで、励みになっております。ありがとうございます。
今回は畳表を付ける『框(かまち)巻き』のお話しでございます。
順序は前後しますが、畳をお客様のお宅から持って帰ってまずすることは畳表を断つことです。
畳表は10畳分がひと巻きになっています。(写真①)それぞれの畳の長さにあわせて裁断します。(写真②)
畳表は一種の織り物でもあるので、断ちっぱなしでは端からほつれてきますから畳表を織ってある糸が抜けないように端止め(はしどめ)をします。(写真③)
基準となる上前(‘’うわまえ‘’と読みます。畳の幅のまっすぐな側) を決める。畳表の目に目定規(めじょうぎ)という定規をあわせて目印を入れます。(写真④)
これで畳を仕上げたときに畳の縁の幅が畳の目にぴったり合うようになります。
(写真⑤)
印として目定規でおとした切れ目を畳床の上前にあわせながら畳表を張る。
イグサの織り目の筋(すじ)を通すように見通しながら両方向に引っ張り仮止めします。(写真⑥)
肉厚の高級な畳表は特に張り具合が大事です。手の感覚で同じ張力で張っていきます。
最終的な表張りは当店では框巻き機内蔵の表張り機でします。
表張り機を導入してから、しわが残らず仕上がりが格段にアップしました。
仕上がりの厚みに気をつけながら、框巻き機で畳表を表張りのテンションを保ったままで縫着し固定します。(写真⑦)
縫着が終わったら印にあわせて上前を断ち落として幅の寸法の目印を入れたら(写真⑧)おしまいです。
もうひとつイグサについている"染土(せんど)"を乾拭き用の掃除機で目にそって丁寧に拭きあげます。(写真⑨、写真は畳表を張る前に乾拭きをしているところ)
イグサそのものを『泥染め』して畳表の色を出しているのが"染土"です。
染土はその皮膜でイグサの強さを保っています。
また、刈り取り後の急激な乾燥を防ぐ役割もある畳にとってはなくてはならないものです。
ただ、これからすぐ使おうとするお客様にとっては黒い服に白くついて汚してしまう"困ったちゃん"です。
かつては畳を納品したらお客様に乾拭きをお願いして帰っていたものでしたが、納品後のお客様の利便性を考え、最近は当店を含め多くの畳店が納品前の事前染土おとしサービスをさせていただいております。
長々と書きつらねて来ましたが、前回の下ごしらえとこの工程の1セットで畳の仕上がりの良し悪しに関わってきます。寸法の微妙な加減も大事になりますから結構、心身ともにくたびれる部分でもあります。でも根を詰めた分、それが報われるところでもあります。
さて、3回目を迎えたこの企画でしたが、とうとう次回が最終回、『平刺し〜仕上げ』の作業のお話しで大団円をむかえます。今回はやたらと細かな内容になってしまいました。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
小山畳店
岡山県瀬戸内市邑久町大富592
TEL.(086)942-3371
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詳細
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基本情報
名称 | 小山畳店 |
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フリガナ | コヤマタタミテン |
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住所 | 701-4234 瀬戸内市邑久町大富592 |
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電話番号 | 086-942-3371 |
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ファックス番号 | 086-942-3386 |
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駐車場 | 2台くらい駐車可能です。 |
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開業日 | 1955年4月1日 |
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ホームページ | https://koyamatatamiten.com/ |
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