お野菜編第二弾！

【れんこん】
れんこんは、ビタミンCを多く含み、食物繊維、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラルも
比較的多く含んでいます。豊富なカリウムが利尿作用を促進し、むくみ改善の効果も
期待でき、さらに、食物繊維も豊富なので、便通の改善にも効果的です。
ビタミンCの含有量は野菜類の中でもトップクラスで、しかも加熱に強く、摂取効率が良いため、疲労回復、風邪やインフルエンザ予防にも役立ちます。
肝機能改善による毒素の排出腸内改善、むくみ改善と、さまざまなデトックス効果の
高い食材です。
野菜は、皆それぞれに個性のある形をしているけれど、れんこんは、いかにもユニークな姿だ。
あの穴は、水面からずっと下のほうにある根に空気を送るためのもの。
資金繰りに四苦八苦しているある商家のおかみさんは、たまに手があいて台所に立つ機会があると、決まってれんこん料理をつくるという話しを耳にしたことがある。
「見通しがよくなる」という縁起をかついでのことだそうです。
それは迷信としても、忙しく立ち働く人が、レンコンを常食するということは大いに望ましいですね。
れんこんは、基礎体力を充実してスタミナを増強し、ノイローゼを防止し、カゼにかりにくくする効果をもっていると言われます。
体力増強効果をあらわすのは、れんこんには利尿作用があって、体内に停滞している老廃物を排泄するので、血液が浄化され、内蔵機能が活発になるためです。
ノイローゼ防止に役立つのは、神経の興奮を鎮める作用を持っているためのようです。
そして、腸内の異常発酵を防止して、粘膜の抵抗性を強めるので、かぜにもかかりにくくなる。
これらの薬効は、れんこんをふつうに煮食しておれば得られます。
もし、風邪を引いてしまった場合には、れんこんの節をすりおろし、このしぼり汁に熱湯を注ぎ、はちみつで味を調えたものを飲むと有効と言われています。
自然食品店には、れんこんの節の粉末が売られている。（コーレン）
それに熱湯を注いで用いても同様の効果が得られ、れんこんのおろし汁をそのまま飲めば、即効のある疲労回復剤です。
これは主に酵素的な作用によるものと考えられます。
はちみつで味をつけたり、ブランデーで香りづけすれば、いっそう美味しく飲めます。
れんこんを切って放置すると、切り口は黒っぽくなるのは、タンニン、鉄が含まれていることを示しています。タンニンには収れん性があり、優れた止血作用をあらわすのです。
そのため、れんこん汁の飲用は胃腸病、ぜんそく、セキに有効です。
れんこんは皮つきのまますりおろすことが大事で、れんこん汁は毎日半カップほど飲めばいい。
このれんこん汁は、カニの中毒や悪酔いにも有効で、鼻づまりや鼻血には、れんこん汁を鼻孔にたらすとよいです。
れんこんは、植物性粗蛋白の補給源としてもすぐれていて、体に元気をつけ、抵抗力を増します。
このため、特に老年期の人では、時々玄米にれんこんを炊き込んだ、れんこん粥を食べると、体も温まり、老衰防止に役立ちます。
さらに、女性と美容のためにも有益、抹消への血行を盛んにして、皮膚の新陳代謝を盛んにするから吹き出もの、シワの消退が期待できます。加えて鎮静作用があるのでイライラもとれ、熟睡ができ、疲労回復が促されます。内臓の調子もよくなり、ハリのある肌を作り、閉経期の不正出血、過労には、れんこん汁に自然塩を少量入れて飲むと落ちつきます。

【ごぼう】
ごぼうは、「体の掃除屋さん」とも言える、力強い働きをします。食物繊維が豊富で、セルロースが便の排出を促すからです。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方がバランスよく含まれていて、腸の働きを助け、老廃物の除去をし、腸内環境を整えてくれます。
また、豊富なミネラルには、むくみの解消に役立つ利尿作用もあります。
日本では煮物等の料理で食用として主に利用されていますが、ヨーロッパでは、主に西洋ハーブとして利用されてきた歴史があります。
湿疹や腫れもの、吹き出物等は肝臓の機能低下により起こることも多く、そのため肝臓の解毒作用に優れたごぼうが用いられてきました。また血液を浄化する作用があり体の内側全体をきれいに掃除し毒素や老廃物を排出するデトックス効果に優れています。
シベリア、満州(中国東北部)、北ヨーロッパなどには、野生のごぼうがありますが、栽培はされてなく、食べる習慣はありません。中国でも昔は食べたこともあるらしいですが、現在は食べてなくごぼうを食するのは日本だけのようです。
現代栄養学の尺度によって、栄養価値がない、ミネラル、ビタミンにも期待できないと言われていますが、その割にはよく食べられている。香りと歯ごたえが日本人好みであること以上に、生理的に不可欠の要素を持っているからでしょうか。　
ごぼうの繊維は腸壁を刺激して、消化物の移動をスムーズにするので、穀物中心の日本人の体には栄養成分の吸収効率を高める上でも、老廃物の排泄を促すためにも、繊維分を必要とされている便秘気味の人にも、ごぼうの価値は大きいです。また、鉄分が多いから貧血防止にも効果があるとされています。
もっとも、最近めだって増えている貧血症は、高蛋白性の貧血が多く、鉄分の補給だけでは不十分です。
ごぼうの持つ酵素成分は整腸作用に優れ、カゼや造血力の回復にも効果があります。
ごぼうをすりおろして熱湯を加え、はちみつで適当に甘味をつけたものを飲む方法もあり、すりおろし汁のカスを除いてストレートで飲めば、酵素が腸内の異常発酵を抑え、腸壁細胞を鎮静させるので、ひどい腹痛にも良いとされています。
また、すぐれた保温作用を持っているのも、ごぼうの特性の一つ。ごぼうは土の中で育つ根菜である上に、寒地原産の植物であるため、耐寒作用が強く、体を温め、常食すると冷え性、神経症、肩こり、低血圧などにすばらしい効果を発揮します。
ごぼうは皮つきのまま用いることで薬効がより優れる。最近は、きれいに洗ってほとんど皮がなくなってしまっているものや、キンピラ用にきざんで水にさらしたものが売られていますが、美味しさ、薬効はあまり期待できないと思います。
なるべく泥つきのものを買って、表皮をいためないようにタワシで泥を落として使いましょう。